こどもの事故について

こんな記事を読みました。

 

子どもの事故防止 父親の知識不足が顕著 消費者庁調査 | NHKニュース

 

子どもの事故をどう防ぐかについての知識は、父親が母親を大きく下回っていることが消費者庁の調査でわかり、父親の育児参加を進めるうえでの課題が浮き彫りになっています。

消費者庁は、子どもの事故を防ぐための知識について、6歳までの子どもがいる保護者や、これから出産予定の夫婦、合わせて2800人余りに尋ねました。

(中略)

共働きの家庭が増え、父親の育児参加の必要性がさけばれている中、今回の調査結果は、父親の子育ての知識をどう高めるかという課題を浮き彫りにしています。

消費者庁の岡村和美長官は「母親は出産前からネットワークを広げて情報収集している傾向があるので、父親にも情報に触れてもらう場を提供できるよう考えていきたい」と話しています。

 

母親の方が知識があるというのは実感を持ってうなずけます。医療技術の向上により、子どもの死亡率は数十年前から比べて下がってきている、という漠然とした知識はありましたが、死亡にまで至らない事故というのはどうなんでしょうか。直感的には、増えも減りもしていないのではないかと思いました。もちろん子ども自体が減っているので事故の数そのものは減っているでしょう。ここで考えているのは子どもの総数に対する事故数です。

 

何かデータがないかと思い「こどもの事故」で検索すると、こんなページがありました。国民生活センター、なんとなく聞いたことがあります。

子どもの事故(注目テーマ)_国民生活センター

 

子どもは、周りの大人から見ると思いがけない行動や反応をすることがあり、その結果としてさまざまな「不慮の事故」に巻き込まれることが少なくありません。

 

製品による事故を中心に、ホームページ内にある子どもの危害・危険情報、商品テスト情報を集めました。

 

「集めました」と言うだけあって、幼児がハンドスピナーの部品を誤飲や、店舗用ショッピングカートでの子どもの事故−転落時の頭部損傷のリスクが高く、危険です!など、一読しただけで「確かに危なそうだ」と感じられる事例が並んでいます。

 

その中でも特に興味を持ったのが、この記事です。

発達をみながら注意したい0・1・2歳児の事故−医療機関ネットワーク情報から−(発表情報)_国民生活センター

冒頭でこのように書かれています。

 

子どもの事故は、年齢や発達の程度により事故の内容が異なります。3~4カ月になると首がすわり、4カ月になると手に触れるものは握ったり、振ったり舐(な)めたりして遊ぶようになり、足をバタバタしたりして身体の移動がみられます。

また、生後6~11カ月になると寝返り、お座り、ハイハイ、つかまり立ちが徐々に可能になり、指で物を上手につかむことができるようになり、何でも口に持っていきます。この頃は発達も早く、昨日までできなかったことが急にできるようになることから、対応が遅れがちになるとされています。

さらに、1~2歳では1人で歩行できるようになり、行動範囲もますます広くなり、事故が多発するようになります。一方、3歳以上になると、走ったり、活発な動きをするようになり、この年代の事故を防止するには保護者等の気配りだけではなく、社会による環境整備と子どもへの安全教育が必要とされています。

 

強く共感したところが最後の太字部分です。社会というより、周りの大人と言えば足りるでしょう。少子化という現象は、子どもを知らない大人が増えることを意味します。

子どもを持たない大人が、子どもに対する知識を持てるでしょうか?もちろん不可能ではありません。例えば兄弟や親せきの子どもと接することを通じて理解は深まっていきます。ですが、その兄弟や親せき自体も減ってきているのです。

まとまりがなくなってきましたが、子どもの事故を減らすためにはどうしたら良いかを考える以前に(もちろん消費者庁や国民生活センターはそうしたことを考えるのが仕事なので良いのですが)、どうしたら子どもが増えるのかが頭から離れない問題です。